私の父は、大腸がんで72歳に亡くなる一か月前まで、社長として働いていました。

闘病生活5年、3度の入院生活を経た上での大往生でした。

もともと仕事が好きでもっぱら土日も仕事をするほどの生きがいであり、たくさんの仕事を抱えていた為、入院中も仕事を病室に持ち込むほどでした。

ただ、薬の強さを調整しながらも抗がん剤の副作用は大きく、傍目には吐き気やだるさで辛そうに見え、とても会社を維持することは難しいように見えました。

仕事を辞めるべきとも話をしたのですが、本人は生きがいだとして、闘病と父の仕事両方を支えていくこととなりました。

ガンだけでなく、闘病生活は家族による精神的な支えが重要です。

本人の生きがいをなくしてはいけないと家族で結論を出し、父が病院で出来る仕事以外は、家族が手伝って退院するまで支える事となりました。

母は毎朝病院に行き、現場仕事の状態を報告したり、看病と合わせて仕事が出来るよう見積資料などを持って行きました。

私自身も、自分の仕事が終わった後、家事を手伝ったり、資料の整理や土日に現場作業の手伝いに行ったり、ごく親しい父のお客様に事情を説明し手伝って貰ったりと、

父が退院するまで一丸となって支える姿勢を貫くことで乗り切りました。
乳がん闘病記の本にも書いてありましたが、ガン治療は、本人だけでなく、支える家族も精神的に相当の負担がかかります。

なるべく多くの人間で支えられるよう、家族だけでなく、周りの人を頼ってみて下さい。

協力してくれる人がいるはずです。