私は今まさに、フィラデルフィア陽性リンパ性急性白血病になった彼をサポートしています。
風邪の症状が続くことを疑問に思い同棲している自宅付近の小さな医院へ駆け込んだところ、血液検査で異常な数値の白血球が見つかり、次の日の早朝紹介状を握りしめて大学病院へ向かったところその日の内に緊急入院となり、彼と私の闘病生活が始まりました。
悲しみや驚き、ショックや意味が分からない現実を目の当たりにしている横で、次々と始まる精密検査のラッシュ。
あっという間に腕には痛々しい血液検査の注射針の跡がたくさん。そして両腕には点滴の針が固定されました。
高熱が続いている中、全く知らない場所での生活を余儀なくされた彼と私は途方に暮れました。
これから先にどんな日々が待っているんだろう?
入院はいつまで?
病気は治るの?
そもそも正式な病気の名前はいつ分かるの?
保険や高額医療の事も何も知らないし、入院の手続きや両親への報告や仕事…一体何からどうしたら良いのか分からない…。
しかしくよくよ悩んで悲しんでいても誰も助けてくれないし、進めなきゃいけないことは山ほどありました。
悲しみの中でも気丈に振る舞う必要があることを、緊急入院から3日目にして学び、理性が働くときは早めに事務作業を終わらせるように目の前のことに取り組まなくてはならない、と学びました。
闘病生活は始まってまだ1ヶ月。一旦感情は落ち着きましたが、これからのことを考えると不安が押し寄せてきます。
しかしどうなるか分からない未来を憂いていても、何もはじまらない。
彼とまた以前のような幸せな日常を過ごすことを夢見て、毎日少しずつ前に進みたいと思っています。
今まで何気なく過ごしていた日常が、どんなに幸せだったか、心底思い知りました。